- どんな使い方をすれば、ポータブル電源の寿命は長持ちするの?
- ポータブル電源の寿命が長持ちする正しい保管方法は?
こんな悩みに答えていきます。
ポータブル電源はリチウムイオン電池を使用しています。
充電をすれば何度も使用できるポータブル電源ですが、内蔵されているリチウムイオン電池は、だんだん劣化して寿命が短くなってしまいます。
ポータブル電源の正しい使い方と保管方法を知っていれば、バッテリー寿命を長持ちさせることができます。
バッテリー寿命が長持ちする使い方と保管方法
私はポータブル電源のバッテリー寿命を、長持ちさせるように丁寧に使っているよ!
詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください!
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ポータブル電源のリチウムイオン電池とは?
ポータブル電源に使用されている電池は「リチウムイオン電池」です。
リチウムイオン電池は正(+)極と負極(-)があり、その間をリチウムイオンが移動することで、充放電できる仕組みです。
- 製造コストが比較的安価
- 耐久性がある
- エネルギー密度が高い
- 軽量でコンパクト
- くり返しの充電・放電にも強い
- 使用するうちに劣化し、寿命がある
リチウムイオン電池は、車に使用されている鉛蓄電池より、はるかにエネルギー密度が高く、小型化・軽量化に成功しスマホやノートパソコン、モバイルバッテリーなどに使用されています。
バッテリーは使っているうちに、だんだん寿命が尽きていくのを体験したことがあると思います。
充電をすれば何度も使用できるポータブル電源ですが、内蔵されているリチウムイオン電池は、だんだん劣化して寿命が短くなってしまいます。
さらに、リチウムイオン電池は「使っていなくても」ゆくりと劣化していくことがあります。
寿命はどれくらい?
これは目安なので、使う回数や使い方で寿命は変わってきます。
ポータブル電源の寿命は、
- 内蔵されているリチウムイオン電池の種類
- 使い方
- 保管方法
によって変わります。
ポータブル電源に内蔵されているリチウムイオン電池の種類は以下の2つに分かれています。
- 三元系
- リン酸鉄系
ポータブル電源の寿命を知る目安に「サイクル数」があります。
サイクル数が多いほど、ポータブル電源の寿命は長くなります。
三元系リチウムイオン電池 | 約500~800回サイクル |
リン酸鉄系リチウムイオン電池 | 約1000~3000回サイクル |
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているポータブル電源はサイクル数が多いので寿命が長くなるよ!
三元系とリン酸鉄系のリチウムイオン電池の違いやサイクル数については、こちらの記事で詳しく解説しているので確認してみてください!
寿命がくると起こる変化
- 蓄電できる容量が減る
- 充電に時間がかかる
バッテリー性能が低下して蓄電容量が減ると、「100%充電済み」表示されていても実際には購入時の蓄電容量よりも減ってしまって、長く使えなくなってしまう状態になります。
この状態をポータブル電源の「寿命」と呼んでいます。
寿命があるポータブル電源ですが、寿命が過ぎたといって急に使えなくなることはありません。
完全に使えなくなってしまうわけではなく、バッテリーの状態によっては何とか使用できる場合もあります。
寿命を長持ちさせるために
ポータブル電源は高価なものなので、長く使いたいですよね!
サイクル数が多い「リン酸鉄リチウムイオン電池」を採用しているポータブル電源を選んだうえで、ポータブル電源の
- 使い方
- 保管方法
を注意することで、寿命を長持ちさせ、丁寧に使い続けられます。
詳しく解説していきます!
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているポータブル電源を知りたい人はこちらの記事を読んでみて下さい!
バッテリー寿命を長持ちさせる使い方
バッテリー寿命を長持ちさせるポータブル電源の使い方は難しいことはありませんので、1つづつ確認していきましょう!
0%→100%に一気に充電すると、バッテリーに負担がかかる
充電深度という考え方があります。
一度に充電する電気の量の大きさ(深さ)のこと
充電深度が浅い(充電量が少ない)方がバッテリーが劣化しにくいとされています。
1回に行う充電量を少なくし、充電回数を減らす(分散させる)ことで、バッテリーは劣化しにくいと言われています。
放電深度の幅を、自分でこまめに調節し、充電の幅が大きくならないように。
私は、ポータブル電源購入した当初、適切な充電方法を知らなかったため、バッテリー残量を0%から100%への充電をしていました。
寿命を長持ちさせる充電方法を知ってからは、一気に充電をしなようにしています。
しかし、ほどんど充電の残量のない状態から、満充電にしておきたい事もあると思います。
パススルー充電はしない
ポータブル電源へ充電しながら他の家電を同時に使う事を「パススルー充電」と言います。
ポータブル電源によっては、パススルー充電ができる機能がありとても便利です。
しかし、バッテリーの劣化を防ぎたいのであれば、充電(電気の入力)と、家電の使用(電気の出力)を同時に行わない方が良いです。
どうしてもパススルー充電をしないといけない時は使ってもよいですが、リチウムイオン電池の劣化の事を考えると、なるべくパススルー充電は避けましょう。
バッテリー容量が減ったら早めに充電
充電量が0%になってしまう前に、充電を行う事で、劣化を遅らせることができます。
しかし、車中泊でポータブル電源を使用していると、バッテリー残量が0%になることもあります。
車中泊をしている間の充電は、
- AC(コンセント)充電できる車中泊施設を利用する
- 走行充電をする
- ソーラーパネル充電をする
などの充電方法があります。
一晩中使う家電(扇風機、クーラー、電気毛布、冷蔵庫など)がある場合、バッテリー残量は0%近くになってしまうことはやむおえないと思います。
「0%になる前に、充電できる環境があればよりよい」くらいで、0%になってしまっても気にせず、車中泊を楽しむ事が大切です。
バッテリー寿命を長持ちさせる保管方法
それぞれ解説していきます!
高温と低温を避ける
バッテリーの適正使用温度は、一般的に約0℃~40℃の間(AnkerJapan公式サイトより)と言われています。
適正使用温度はメーカーごとに異なるので、商品説明をよく確認しましょう。
夏の暑い時期に、直射日光の当たる所に置かない
ポータブル電源は熱に弱いため、直射日光が当たる所や気温の高い所では、バッテリーの劣化が早くなります。
8月5日 午後3時
車の中、ダッシュボード上、フロントガラス下は
気温45.8℃ 湿度25%
こんな夏の暑い車内、ポータブル電源を置いておくといけないのは、すぐに分かります…
恐怖の車内です。
内蔵されたリチウムイオン電池は、熱くなります(当たり前!)
熱をもったまま使ったり置きっぱなしにすると、リチウムイオン電池の劣化が進みます。
屋外で使う時も、なるべく日かげの風通しのよい場所で使いましょう。
直接地面には置かず、台やテーブルなどの上に置く工夫をすることをおすすめします。
自分が暑いと感じて、熱中症の危険があるような環境下では、直射日光を避け、温度が上がり過ぎないように注意しましょう。
気温の低い場所を避ける
ポータブル電源は、寒さにも弱いです。
気温が5℃を下回るような寒い環境では、バッテリーに負担がかかります。
正常に働かず、急に電源が切れてしまう事があります。
気温が氷点下になるような環境での使用は、おすすめできません。
寒冷地では、室内でも気温が低くなることがあります。
製品ごとに、適正温度が違うので、それぞれの製品の取扱説明書を確認してください。
湿度の高い場所を避ける
湿気があると、水分による腐食が不具合を引き起こす原因となります。
- 結露が多い窓側
- 湿気の高い物置
ポータブル電源の内部に水分が入らないように、多湿を避けてください。
涼しくて、風通しの良いところ、「気温25℃くらい」が、リチウムイオン電池が最も性能を発揮します
あくまでも「理想的な」使用環境です。
製品ごとに、適正温度が違うので、それぞれの製品の取扱説明書を確認してみてね!
各メーカーのポータブル電源の使用解説に、「使える環境」の指標が載っています。
私は、日々快適に暮らしている気温や湿度を確認しながら、ポータブル電源に負担がかからないように保管するようにします。
車中泊で使用していない時はリビングで保管して、快適な室温・風通しの良い状態にしています。
ほこり、汚れを避ける
風通しがよく気温や湿度の管理ができていても、長時間同じ場所に置いていると、少しずつほこりや細かいゴミがつくことがあります。
ポータブル電源を目につく所に置いておくことで、適度に使用したり、ほこりに気が付き、そうじをしたりできます。
ほこりや汚れが付かないようにと、「購入した時の段ボールに入れたまま」というのは、よくありません。
風通しが悪く、湿気も伴います。
ポータブル電源は、精密機器ですので、ポータブル電源の内部にほこりが入らないように、注意しましょう。
充電残量0% or 満充電の状態で保管しない
「完全放電」とは充電量が0%の状態。
0%のまま保管して経過するとを「過放電」といい、過放電の状態が続くと、バッテリーを充電できなくなる可能性があります。
充電が0%の状態で長時間放置しないようにしましょう。
また、「満充電」は100%の状態。
この状態で保管しておくと、電圧が高い状態でいるため、バッテリーの劣化や故障の原因になります。
車中泊で、ポータブル電源を使用する前の日に、充電を100%にしておくのは問題ありません。
しかし、しばらくの間ポータブル電源を使わないのであれば、100%の状態で保管しておくのはやめましょう。
ポータブル電源を使わずに自宅で保管しておく場合は、3か月一度くらい、バッテリーの残量の確認と動作確認をしておくとよいでしょう。
私は、ポータブル電源はリビングで保管し、こまめにバッテリー残量を確認しています。
バッテリー残量を60~80%にして保管する
バッテリーの劣化が最も少ないのは残量40%前後の状態です。
ポータブル電源は、バッテリー残量が100%や0%の状態で、何か月もの長期間保管しておくのはよくありません。
リチウムイオン電池の劣化を早めたり、性能の低下をまねいたりします。
・バッテリー残量が100%の状態
電池内部の電圧が高い状態が続くことになるので、蓄電池に負荷がかかります
・バッテリー残量が0%の状態
残量が0%の状態が長く続くと、再び充電ができなくなることもあります。
また、ポータブル電源には「自然放電」(使っていなくても電力を消費する事)があります。機器に給電していなくても、少しずつ放電していきます。
バッテリーは、半年くらいで約20%が自然放電されると言われています。
緊急時にも使用する事を考えると、バッテリー残量60~80%くらいで保管しておくことがおすすめです。
長期間ポータブル電源を使わないということは避けて、定期的に3か月に1回はポータブル電源を使う(60~80%の残量になる)ようにし、動作確認をしておきましょう。
- ポータブル電源本体に充電ができるか
- 家電に出力でき、家電を使えるか
私は車中泊をしない日でも、定期的にポータブル電源を使っているよ!
普段使う、スマホやタブレットなどの充電に、ポータブル電源を使う事も多いです。
まとめ:正しい使い方と保管方法を知る!
ポータブル電源のバッテリー寿命を長持ちさせるには「使い方」と「保管方法」に気を付ける事が大切です。
車中泊でポータブル電源を使うことで、使える家電が増え、楽しみが広がります。
購入する前に、ポータブル電源のバッテリー寿命が長持ちするような使い方・保管方法を知っておくと、正しく長く使えます!
また、ポータブル電源に使われているリチウムイオン電池を「リン酸鉄リチウムイオン電池」のものを選ぶことで、サイクル数が多くなりバッテリー寿命が長くなります。
以下の記事で、リン酸鉄リチウム電池やサイクル数のことを詳しく解説していますので、ぜひお読みください!